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【7】英国サッカーのエース、オーエンに学ぶ「効力感」の教え |
ワールドカップの最中、欧州に出張した際、英国チームのオーエンの話を読んだ。ワインまじりで正確な再生ではないがこんな話だ。「ストライクがはいらなくなると、どこが悪いかとあれこれ考えていろいろ答えを思いつく。でもその答えは間違っている。あたふた悩んでもしょうがない。自分の力を信じてやるべきことをやりつづけるセルフ・ビリーフが大切だ。結果はそのうちついてくる。これまでもそうやって結局スランプを切り抜けたという体験がこのセルフ・ビリーフを支えてくれる。」オーエンの考え方は、バンドーラという心理学者が行った「効力感(perceived
self-efficacy)」の研究で裏付けられている。効力感が高い人とは俗な言葉でいえば自信のある人だ。そういう人は、多少の失敗に直面しても「自分には成功する能力が備わっているからいつか成功できる」とじっくり構えて努力を継続する。首尾よく失敗の克服に成功すれば、効力感は益々高まる。他方、効力感が乏しく無力感に侵食された人は、ちょっと失敗すると、「自分には実力がない。だめだ。」とすぐにあきらめて、益々自信を失い、無力感の深みにはまっていく。効力感を高めるコツは何か?まず、小さくてもいいから自分が自信をもてる分野を「自信のプラットフォーム」として築き、そこを基点にしてしだいに効力感の有効範囲を拡大していくことだ。例えばまず「財務」に強くなって、そこを基点にしてお金に限らないもっと広い意味の「分析力」にひろげていくといった具合に |
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