TOP > 徒然草 > 新聞雑誌記事一覧 > 朝日新聞 > 16.まず4から始めよ










  朝日新聞
■No.1 やりたいことを見逃すな
■No.2 「箱越え」息子のしたたかさ
■No.3 暖かく厳しいコーチをみつけよう
■No.4 真似とユニークの不協和音が大切だ
■No.5 カーナビのごとくフィードバックを
■No.6 ヒューマンキャピタルにとって会社は成長孵化器
■No.7 オーエンに学ぶ「効力感」
■No.8 「時間単価」の壁と効用
■No.9 ビジョンコンテスト
■No.10 チームワークと個人主義のパワー・ブレンド
■No.11 気持ちが停滞したらとにかく動き出そう
■No.12 首の動きを止めれば首にならない
■No.13 自分に時間をあわせよう
■No.14 没頭術ワン・ツー・スリー
■No.15 チームの色眼鏡の色がわかっていますか?
■No.16 まず4から始めよ
■No.17 口説くには一緒に歩こう
■No.18 ストーリーを語り、主役の座を射止めよ
■No.19 即興のパワー
■No.20 節目のある人、節目のない人


 
朝日新聞
 【16】 まず4から始めよ



私の同僚の川上さんはコンピテンシー(成果を出すための能力)論の第一人者だ。彼は成果行動のレベルを5段階にわけている。1は与えられた状況内で指示されて動くレベル。2は「状況内」で独立遂行するレベル。3は「状況内」でベストの選択肢を選び遂行するレベル。4以上が「状況を変革する」行動で、「稼ぐ人」である。4は与えられた「状況」そのものを変革し、5は新しい「状況」を創造してしまうレベル。さて、先日彼と話していたとき、川上さんから突如「4以上から出発しないと4以上にいけないのではないか」という仮説がでてきた。普通の人はこう考える。新入社員のときレベル1、主任になって2、課長で3、部長で4、社長で5と、出世するにつれ行動レベルがあがっていくと。しかしこれはありえないというのが川上さんと私の実感だ。なぜか。昇進するにしたがって仕事(状況)の難易度は高くなる。簡単な仕事(状況)において変革できない人が、より難しい仕事で変革できるはずはない。この発見は何を意味するか?「今、あなたがやっている仕事で変革できないとしたら、あなたは永久に変革はできない。」あなたが、もし変革をリードする人材になりたいなら、今ここで変革行動を起こすしかない。そうしない限り、あなたは永久に「状況」にとじこめられたサラリーマンだ。もし、あなたが2のまま出世して、課長、部長となっていくと、最後は2の社長になる。それはあなたのみならず、会社にとっての悲劇以外の何者でもない。






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