TOP > 徒然草 > 新聞雑誌記事一覧 > 朝日新聞 > 17.口説くには一緒に歩こう










  朝日新聞
■No.1 やりたいことを見逃すな
■No.2 「箱越え」息子のしたたかさ
■No.3 暖かく厳しいコーチをみつけよう
■No.4 真似とユニークの不協和音が大切だ
■No.5 カーナビのごとくフィードバックを
■No.6 ヒューマンキャピタルにとって会社は成長孵化器
■No.7 オーエンに学ぶ「効力感」
■No.8 「時間単価」の壁と効用
■No.9 ビジョンコンテスト
■No.10 チームワークと個人主義のパワー・ブレンド
■No.11 気持ちが停滞したらとにかく動き出そう
■No.12 首の動きを止めれば首にならない
■No.13 自分に時間をあわせよう
■No.14 没頭術ワン・ツー・スリー
■No.15 チームの色眼鏡の色がわかっていますか?
■No.16 まず4から始めよ
■No.17 口説くには一緒に歩こう
■No.18 ストーリーを語り、主役の座を射止めよ
■No.19 即興のパワー
■No.20 節目のある人、節目のない人


 
朝日新聞
 【17】 口説くには一緒に歩こう



仕事でも私生活でも、人間関係を円滑にする手を紹介しよう。あなたは、歩きながら話すと話が進みやすい、という経験をしたことがないだろうか。私が外交官だったころ、外交の世界では、首脳が2人切りで公式会談の合間などに庭を散策して、そこで大事な密談をする、という話をよくきいた。私が昔暮らしたイギリスのオックスフォードでは、哲学者達が一緒に散歩しながら深遠なる議論を楽しんでいた。シリコンバレーでは、起業家の卵同士が並んで歩きながら夢を語り夢の実現にむけた助言をしあっていた。私自身、一昨年「散歩外交」にしてやられた。フランスの田舎のお城で、会社の関係の会合があり、ディナーの前に庭にでてワインをのんでいたときのこと。役員の一人が私に近づいてきて、ちょっと話をしようと私を誘って、誰もいない方向にむかって歩き出した。嫌な予感。案の定、私が米国にきてあまり米国側に協力していないので、私の真意を確かめたいという。結構厳しい注文もついたが、ワインと散歩の力で、いろいろ約束させられてしまった。私はこのテクニックを分析した。そうか、並んで一緒に歩くということは、無意識のうちに相手に合わせようという動きになる。そのうち呼吸まであってくる。さらに、同じ風景をみているから状況認識や方向感覚もそろう。相手を自分のペースに巻き込むお膳立てとしては最高だ。あなたも、大事な人を食事にでも誘って食後に一緒に散歩すれば、外交上の勝利を手にできるかもしれない。






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