TOP > 徒然草 > 新聞雑誌記事一覧 > 朝日新聞 > 10.チームワークと個人主義のパワー・ブレンド










  朝日新聞
■No.1 やりたいことを見逃すな
■No.2 「箱越え」息子のしたたかさ
■No.3 暖かく厳しいコーチをみつけよう
■No.4 真似とユニークの不協和音が大切だ
■No.5 カーナビのごとくフィードバックを
■No.6 ヒューマンキャピタルにとって会社は成長孵化器
■No.7 オーエンに学ぶ「効力感」
■No.8 「時間単価」の壁と効用
■No.9 ビジョンコンテスト
■No.10 チームワークと個人主義のパワー・ブレンド
■No.11 気持ちが停滞したらとにかく動き出そう
■No.12 首の動きを止めれば首にならない
■No.13 自分に時間をあわせよう
■No.14 没頭術ワン・ツー・スリー
■No.15 チームの色眼鏡の色がわかっていますか?
■No.16 まず4から始めよ
■No.17 口説くには一緒に歩こう
■No.18 ストーリーを語り、主役の座を射止めよ
■No.19 即興のパワー
■No.20 節目のある人、節目のない人


 
朝日新聞
 【10】 チームワークと個人主義のパワー・ブレンド



 欧州に住む友人から某優良企業の企業文化の話をきいた。「お客様第一」、「チームワーク」、「コンセンサスによる決定」という3つの特徴をもつ文化である。典型的な日本企業の話みたいだがこの企業は欧米企業である。しかもこの企業は、生き馬の目を抜く大型取引の世界で生き抜く金融のプロを集めた投資銀行であるからなおさら意外だ。この企業文化で居心地が悪くなる一匹狼は、どんなに業績がよくてもやめていくらしい。個人を評価する際に、数値的な業績以上に、文化の実践度合いを測る「360度評価(上司・同僚・部下から評価する仕組み)」を重視している。数値的な業績だけでは見抜けない「行動の質」を見ようとしているからだ。これによって、チームの力を最大化するとともに、顧客や自社ブランドを犠牲にして数値をあげる行動を防止する。また、重要な案件はメールでは議論せず、直接会うか電話をするのがこの銀行の不文律だ。わざわざ一人の人に会うためでも金と時間をかけて欧州から極東の地まで飛んでくる。私はこのコラムで「「企業の箱」から出て、個性を発揮してやりたいことをやろう」という個人主義礼賛的な主張をしている。しかし、個人主義の作法を学ぶことはチームワークに代表される日本のよさを捨てることではない。個人主義だけでは米国など元来個人主義の国の企業・人材の後塵を拝するのがおちである。「やりたいことをやる」個人主義と「チームワーク」をどうブレンドするか。それが新しいパワーの源である。






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