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  夕刊フジ
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夕刊フジ  【19】 失敗
●  失敗とのつきあい方:
 暖かく厳しい目で診断してくれるプロデューサーをみつけること

(夕刊フジ掲載:2002年2月21日)
新しいことに挑戦すれば、その8・9割は失敗する。「絶対失敗しないぞ。失敗したらそこでおしまい」みたいな発想だと、新しいことには挑戦できない。従来通りのことを決まりきったやりかたでロボットのように続けるしかなくなる。もしあなたが、「このままじゃだめだ。何か今までと違う新しいことをやらなくては」と思っているなら「失敗との付き合い方」を学ぶことが必要だ。「失敗との付き合い方」を学習しないと、せっかく勇気をだして新しいことを始めても、新しいことであればあるだけ必ず失敗し、周囲の白い目にさらされ、あなたの勇気はすぐしぼんでしまう。失敗しながら、したたかに成功していく秘訣の一つは、あなたを「暖かく厳しい目」で診断してくれるコーチをみつけることだ。私が暮らすシリコンバレーでは「失敗と成功の起業ドラマ」が常に上演されている。その主役は起業家だが、実はこの主役を選び、主役を交替させる目利きプロデューサー(ベンチャーキャピタル)の役割が極めて重要だ。
例えば、ソフトウエアの開発劇の主役の座をめぐって、起業家達がオーディションに参加する。「起業劇」オーディションで主役の座を射止め、勝ち残るの一人だけだ。しかし、負けた起業家も敗者となるとは限らない。負けた理由が、その起業家のアイデアが革新的すぎて、観衆の関心がまだこの段階では集まらないとか、他の役者をそろえられないということだったら、その起業家は決して敗者ではない。今回たまたま選ばれなかっただけの話だ。彼の能力を認めたプロデューサーは、次のドラマの機会に、その起業家にチャンスを与えるかもしれない。他方、オーディションに勝ち残った主役も安穏とはしていられない。実際に劇をはじめたらどうも期待していた結果がでないという場合、プロデューサーは目を光らせていて、主役を容赦なく交替させる。起業劇の準備(オーディション)から終了(上場や売却)まで、常に、暖かく厳しく観察するプロデューサーの目が光っているのだ。仮にプロデューサーがいなければ、市場による単純な黒白の結果主義のみでことが決まり、一度失敗した起業家には2度目のチャンスはなくなる。目利きプロデューサーがいるおかげで、「失敗した大器」の再挑戦が可能になる。新しいことに挑戦しようと思ったら、あなたの実力を暖かく厳しい目で診断してくれるプロデューサーをみつけて、「失敗」としたたかにつきあっていくことが必要だろう。




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