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  夕刊フジ
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夕刊フジ  【18】 NLP
●  頭脳再プログラム:管理から開発へ
(夕刊フジ掲載:2002年2月14日)
最近、NLP(ニューロ・リングイスティック・プログラム)というシリコンバレー生まれの人材開発の手法を仕入れた。決して簡単じゃないけど、これまでの人材開発の方法よりも具体的で、要領さえつかめれば結構いけそうだ。仮にあなたが課長に昇進したとしよう。その瞬間にあなたの頭にうかぶ課長イメージが、あなたの命運を決める。「安い課長」コースを走り出す課長は、「課長は中間管理職だ。上位職からの方針をかみ砕いて、部下に伝え、あとはなるべく部下が自分で仕事をできような環境を整えよう。部下の特性に応じた仕事の配分を考え、目標管理制度も使って部下に対して公正で客観的な評価をしよう。他部門との調整は自分の仕事だ。」と常識的な課長像を描く。従来だったら、実際そういうことができれば、課長として合格点をとれただろう。しかし、時代は動いた。「管理すること」を中心にすえた課長では「稼ぐ課長」にはなれない。どうするか?NLPはこうアドバイスする。まず「自分の役割」についてゼロベースで自問自答せよ。「中間で管理する課長?それじゃ価値はでないな。これからは新しいもの開発しないとだめだな。大体、社内の権限で仕事するようじゃおれの市場価値ないな。新しい自分の役割って一体何だ」と自分を問い詰める。次に、自問自答の末、例えば「管理じゃなくて、何かを「開発する」のがポイントだ。だから私は開発者になる」と自分の役割を決める。さらに、もし自分が開発者だとしたらどういう行動をとるか具体的に考えていく。部下や顧客や会社に対してそれぞれどんな手を打って価値をだすだろうか、と具体的な相手や状況毎に、打ち手のイメージを描いていく。例えば(従来の課長だったら、部下に対しては、単に指示を出してそれが実行されたかチェックするだけだが)開発者の自分は、まず、部下が何をやりたいのか、何が得意なのか徹底的にヒアリングして、彼のポテンシャルを「開発」するにはどうするか考えて実験していこう、とイメージする。上司から方針がでたら(従来型の課長はそれをすなおにかみ砕くだけだが)、開発者の自分は、そもそもその方針がビジネスの開発に役立つ方針なのか自分で考えて、必要なら上司と議論して変更させるように迫ろう、と考える。つまり、NLPは、自分の仕事について、新しい役割イメージとそれに伴う具体的な打ち手をフルセットで描くことによって、自分の頭脳をリプログラムしていく手法である。「変革」を掛け声倒れにしないためには、こういったつっこんだ手法も必要ではないか。




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