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  夕刊フジ
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夕刊フジ  【11】 キッシンジャ
●  ミスター外交官とのやりとり:
   キッシンジャー元米国務長官と成田でやっと話せた

(夕刊フジ掲載:2001年12月20日)
日本に出張する際、サンフランシスコ空港の待合室で待機していた。マイリッジのおかげでファーストにランクアップされラッキーと思っていると、図体のでかい米国人が数人はいってきた。「あ、どこかで見た顔。」キッシンジャー元米国国務長官だ。待合室で、私以外の日本人が握手を求めにいった。私だけが「キッシンジャーはもう過去の人」とやせ我慢。実は元外交官の私にとって、キッシンジャーは神様みたいな人でミスター外交官だ。飛行機にのりこむや私は衝動的に彼のところにいって元外交官で中東のことをやっていたと自己紹介。私はすぐ席に戻ったが落ち着かない。日本までの10時間の飛行は本の原稿執筆の時間のはずだったが、ミスターが数メートル先にすわっている。どうやってアプローチしようか?頭のなかはスピン状態。恥ずかしがりの男の子が女の子に近づく心境?しばらくするとキッシンジャーは、先頭席の外国人のところにいって話し始めた。座席に手をかけて話かける老賢人の姿は絵になるな、と私はミーハー的観察。30分たった。「割り込もうか」と思ってはすぐ遠慮がちの日本人に戻る私。シリコンバレー魂はどこへ?キッシンジャーが席に戻ると、今度は外国人がそこにいき、なにやら沢山の書類を渡しながら話こんでいる。私が必死に盗み聞きしているとエジュケーションという単語がきこえた。「彼は教育の専門家かな。」教育ビジネスを起業したい私はミスターでなくて無名の外国人に話かけるべきだ、と決心。外国人が席に戻るや否やアタック。「私は英国の科学者で日本政府から招待された。書類をあげたいがあっちの紳士にあげちゃったんだ。でも」といってウエブサイトを教えてくれた。私はちょっとだけ満足して席に戻る。瞬く間に成田到着。キッシンジャーと話せばよかったと後悔する私。しかし女神は私を見放さない。成田の荷物引き取り所で立っていると、何とキッシンジャーが私の射程距離でとまった。私が、「ハローアゲン。あなたの近著を読んだよ」と話かけると、彼の方からどう思うと反応。いい感じ、と思って私は「あなたの本は、9.11以前に書かれたのに、シリコンバレー的市場原理が、政治や外交をなくすことはできないと述べていて、9.11を予言したみたいですね」といいかけた。その瞬間、ボディガードがやってきて私のミスターを奪っていった。あーあ。




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