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上海の風:第六回
  三面記事はたまらなく面白い  (2004年9月15日)

映画で花火のシーンがあって、それがトリガーとなって、しばらく前に、こちらの新聞の三面記事を、急に思い出した。日本では最近みないような、正真正銘の三面記事である。この例に限らないが、こっちの三面記事は結構強烈である。
その記事はこんな内容だ。

「起」:
広西チワン族自治区出身の17歳の少女は、食堂でバイトをしていた。食堂の経営者の男と恋仲になり、3ヵ月後に一線をこえ、少女は妊娠する(日本の週刊誌と違って。この部分の具体的な描写はない)。少女は、そのときはじめて、男が妻子もちだとしる。そして、少女は、子供をうむのをあきらめた。

「承」:
ところが、男は、少女のことを忘れられなくて、妻と別居し、少女とともに、同棲をはじめた。男は、仕事もかえて、近所の石切り場に就職して、爆破担当になる(どんな仕事か私にはよくわからないがともかく)。しばらくして、少女は再び妊娠する。今度は絶対うみたいと思ったが男は、「結婚していないのだからうむな」、という。それでも少女は、実家に戻り、出産するが、難産の末、死産となった。

「転」:
少女は、男のことをあきらめたのか、ついに愛想がつきたのか、広東省に働きにでた。そこで話がおわりそうなのだが、男は、少女をおっかけてきた。そしていう。「おれから離れられると思うなよ」。少女の心は男から離れていたが、しかたなく男のところに戻る。男も、責任を感じたのか、妻と正式に離婚した。男と少女は、結婚準備にはいるが、なぜか大喧嘩になる(その間の事情は、記事にない)。今度は、男のほうが、少女をおいて、荷物をまとめて家をでた。少女が男をおいかけて、やっとみつけるが、また大喧嘩となる。このあとの展開がちょっとわかりにくい。男をおいかけた少女が、「もうあんたとは一緒にいたくない」という(一緒にいたくないなら、いなくなった男をなぜ追いかけたのか?)。売り言葉に買い言葉か、男は、「おれと別れるならおまえの家族は皆殺しだ」と脅す。そして男は出て行った。

「結」:
自分は勝手に、少女をおいて出て行っておきながら、少女が離れることはゆるさない、という(でも、少女が今度はおいかけたのだが、それはともかく)。少女は、くやしくて涙がでてくる。ふとそばをみると、ベッドのしたに、男が仕事で使うダイナマイトがあった。少女は、「死んでやる」といって、導火線に点火したその瞬間、男が家に戻ってきた。少女は、男にしがみつく。立ち込める火薬のにおいに男はきづき、少女をつれて、必死で家の外に飛び出した。10メートル離れたところで、ドカーンという轟音。一瞬にして家は吹き飛んだ。奇跡的にこの爆発による死傷者はなかった。だが、少女は、警察に拘留された。
男も、ようやく、少女の強烈な愛情と行動で目が覚めたのか、少女の釈放をまって結婚するつもりになったらしい。男は、拘留中の少女に、はげましの手紙や、新しい衣服をとどけた。弁護士の斡旋もした。

「読後感」:
わるいことをしていないはずの私まで、この話をよんだあと、自然と反省モードにはいっていた。反省する内容など、なにもないはずなのだが。



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