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● キャメル移籍のお知らせ







 
キャメル移籍のお知らせ

「今年の4月、10年間お世話になったワトソンワイアットを円満退職して、グローバルな某大手会計系のコンサルティングファームに移りました。職業はあいかわらず人事・組織のコンサルティングなので、あえて転「職」といわないのですが、いい言葉がないので、とりあえず、移籍といっておきます。
日本企業の国際化を支援する上で、人事だけでなく、戦略・組織、IT,会計、税務など総合的なコンサルティングのケイパビリティを有機的に提供することが必要かなと、しばらく前から思っていて、いろいろ調査し、考えた結果、このファームを選びました(なぜ社名をかかないかはあとでふれますが、とりあえず、Dとよぶことにします)。すぐに、Dへの移籍のことを、ホームページで書こうとも思いましたが、久しぶりに所属を変えたので、正直言ってうまくいく自信はありませんでした。それで、しばらく様子をみて、これで大丈夫、やっていけそうだと思えるようになった今、公表することにしました。
6月27日からは3日間にわたり、スペインのバルセロナで、クライエント300名を集めた、D主催セミナーがありました(主催者によると、Dとその顧客との共催ということです。顧客からお金をいただいているので当然かもしれません)。僕は、欧州で事業を展開されている日系企業のかたがたの分科会で、「人材マネジメントの行方」と題して3時間ほどお話をさせてもらいました。欧州などで、国をこえて人が異動することの意味や制度上のさまざまな課題について、税制や労務の問題を含めてつっこんだ議論をしてきました。これから、欧州の役割がますます強まるだろうということを実感し、僕も、欧州のことをもっと勉強したいなと思いました。20代のころ、1年だけですが英国にいたことがあり、フランスにも1ヶ月ほどですが、バカンスにでた友人の家で、自炊していたことがあります。もともと中東のことを専門にしていた僕にとって、中東と切ってもきれない欧州は、なつかしい存在です(でも、ほとんど何もしらない未知の存在です)。
バルセロナセミナーには、キャメルという名前は使わずに参加していましたが、夕食のとき、隣にすわったクライエントの方(女性)から、ひょっとして「キャメルヤマモトさんですか」といわれて、ちょっと正体(?)がばれたようで照れくさい気持ちがしました(僕の本で知っていたというより、前の会社でだしていたレビューを読んでいただいていたそうです)。
6月30日、バルセロナからUK経由で、北京にいき、そこでは、米系の弁護士事務所のかたがたとくんで、「クロスボーダーM&A後の統合」という、ちょっと難しいパネルディスカッションを行いました(7月3日)。僕も、パネラーの一人として、人と組織の観点から、いろいろお話しました。実は、このパネルの企画は、僕が上海に駐在していた2005年ころから、新井さんという国際的な弁護士でM&Aを専門にしている方と、いつかやりましょうといっていたものです。弁護士が3、4名、私の新しい会社から税務・会計を専門とする方や戦略・事業を専門とする方にもでていただき、かなり専門性の高い議論をしました。その後、7月5日は、上海で同じテーマのパネルを開催しました。東京でも7月18日に同じテーマでパネルを開催します。
入社後まだ3ヶ月ほどですが、移ってよかったと思っています。コンサルタントは、自分の組織や会社ではなくて、その外に存在するクライエントと仕事をします。その意味で、自分の会社は2の次なので、自分の会社の規模などまったく関係ないと僕はずっと思ってきました。しかし、自分の会社がかなりのサイズで、その中にいろいろな分野の専門家がいると、彼らを通じて、おつきあいできる、クライエントの数も一挙に増えます。僕が、はじめて社会人となったのは外務省という組織を通じてですが、あのころは、そういう内部組織がもつパワーをうまく使うことができませんでした。ただただ、官僚的な組織に圧倒されて、結局、耐えられなくなって脱出したのですが、今度は、いまのところ、「機会が幾何級数的に増えた」と前向きにとらえることができています。こういう前向きの視点ができたのは、ワイアットで、すばらしい仲間たちとすごせた10年のおかげだといまさらながら感謝しています。
さて、この機会に自分の経歴を振り返ってみると、結局「5年周期」なのだとわかりました。外務省は10年いましたが、国内と国外が5年ずつ、その次のヘイグループは、国内で5年。ワイアットは、外務省と同様、国内、国外が5年ずつ。5年が賞味期限ということなのかもしれません(組織の側も僕の側も)。
その意味で、次の5年にむけて、スタートをきったところです。そういえば、新しい会社にはいった翌日、大学をでたばかりの新入社員50名と一緒にオリエンテーションを受けました。新しい経験にむけて目を輝かせながら、でもちょっと不安ももった彼らをみながら、「僕も、まったく同じ」と思って、外務省にはいったころの新鮮な気分が、新しい形で自分の中でおきてきて、不思議な気持ちがしました。
今のところ、とまどうことも少しはありますが、「面白いな、こんな世界もあったんだ」ということ続きです。
新しい会社の価値観にそって、このホームページでは、会社の名前は出しません。
もともと、このホーム頁やブログで書くことは、僕の個人的な考えに限定していますが、ものを書く状況がこのように一変しつつあることを、皆様にご報告しておきます。

なお、僕は、まだ、1週間前に、バルセロナでチェックインしたスーツケースを受け取っていません。英国でテロ騒ぎがあったせいなのでしょうか。おかげで、北京で、洋服を一式かいこむはめになりました。北京の空港の担当部署に毎日電話しましたが、「明日の午後3時のフライトでくる」「明日の午前10時のフライとでくる。」という応答でした。ずいぶんいろいろなところを旅行し、いろいろな国の航空会社を使っていますが、荷物でトラブルがあったのはこれがはじめてです。外交官時代から、英国がもつ、冷静沈着な分析力と説明力には、いつも感服しているのですが、今回は、どのようなすばらしいいいわけがきけるのでしょうか。これだけ不便をこうむったのですから、その代償として何がきけるのか、今から楽しみです。)



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